園子温「非道に生きる」を読んだ
初めこの書名を見たとき、「園子温さんの映画のイメージにあわせて考えたタイトルかな?」と思ったが、いやいやいや、本当に彼は非道に生きていたのだった。
彼は小学校のときにみんなを驚かせようとフルチンで登校したことがあったそうだが、大人になった以降も非道な形で人々を驚かすことをがずっと続いている。自分の映画を満員にするために、違法じゃないの?という手法を使って広告したり、渋谷スクランブル交差点で東京ガガガという集団パフォーマンスをしたりする。
この「なんでもやる!!」というのが今も変わっていない。
以前、伊集院光と水道橋博士が園子音の「愛のむきだし」について議論しているときに、伊集院さんが「まるで新人の若手が、自分の思いのままなんでもかんでもつめこんでいる映画」と言っていた。普通であれば数十年映画を撮っていたら、余分なものを削ぎ落とした映画をつくるものだが、未だに溢れんばかりの思いを全部詰め込むのである(ラーメン二郎的というらしい…)。
とにかくこの「なんでもやる!!」をやりつづけて壁を超えていくのが非道に生きるということなんだろう。自分はこうはできないと思うが、自分のエネルギーにブレーキをかけずに人生を生きていきたいと思う。