新しい年
今回の年の変わり目はぼーっとしてたら過ぎていた。昨日も書いたが、今年は新しいことをするのではなく、淡々と仕事をする年にする。ただただ生産性を上げていきたい。
一年の最後
今年は一年の半分を外国で過ごすという、得難い経験をしたが、来年は自分がアウトプットしていく年にしていきたい。
Tab Pro: ギターのタブ譜が欲しければ
iPhoneでTab譜を探していたら、なぜかいきなりApp StoreでTab Proというアプリに画面が遷移してしまった。しかし、見てみるとなかなか良さげなアプリだったので、ついつい購入。
以前は、ネットでユーザたちがアップロードしたtab譜は単にtxtファイル形式の無味乾燥なもので、弾いてみるまで正しく採譜できているのかどうか謎だった。
ところが、Tab Proはギターだけでなく、他の楽器も入っていて、再生すると採譜された楽譜通りに全パートの楽器が演奏されるのである。なので、採譜が正しいかどうかはまずそれを聞いて判断すればいい。それで良さげだと思えば、その楽譜で練習すればいいのである。
しかも、演奏の速さを調節することができるので、最初はゆっくり演奏して練習することも可能だ。また、うるさい楽器があれば、その楽器だけ音量を調節することも可能。
とっても練習しやすい。とてもおすすめ!
LondonでMy Vitriolを見た話
だいぶ昔の話になるが、2017年の4月12日にLondonのScalaというライブハウスでMy Vitriolというバンドを見た。2000年代初めの方に活動していて、2001年にはサマーソニックで日本に来たこともある。グランジとシューゲイザーが混ざった感じの音楽である。2枚アルバムを出したが、そのあと全く何も出していなかった。しかし、その後、ネット上に出回ったアルバムが異常によく、もう一回ライブを見たいと思っていた。
ちなみに、以下の2曲はそのアルバムの中に入っていたものである(リンク切れになったらすみません)。
My Vitriol - The Agony And The XTC [Bootleg version]
私がイギリスについて、適当にライブがないか調べていたら、なんと彼らのライブがあることがわかったので、到着から1週間くらいしか経っていなかったが急いでチケットを取って行くことにした。ちなみに19ポンドしかしなかった。2000円代である。イギリスではライブは日本よりも行きやすい値段になっている。
曲としては、最初に2枚のアルバムはもちろん、その後ネットに出回ったアルバムからもやってくれた。激しい曲ばかりでみんな異常に盛り上がったし、だいたいの曲を客みんなで大合唱していた。
ちなみにベースの人はいなかった。代わりにドラムの前に謎の銀色の仏像が置かれていた。よくわからないが、他のライブでもその仏像を置いているようである。
迫力満点のライブだったし、ちゃんと活動してアルバムを出して欲しいところである。固定ファンも多いようだし。また見たい。
選択的情報摂取と非選択的情報摂取
人間は情報を摂取しながら生きている。例えば、絵を見せられたらそれを情報として摂取する。人間はものを見たり、文章を読むとき、基本的には自分のその後のアクションに資する情報を大雑把に無意識的に摂取する。そして、必要があれば細かく見ていく。
ところが、新しいものを見るときは、何が自分に重要なものかわかりづらいので、基本的には隅々まで汲み取ろうとしているのだと思う。例えば旅行先で新しい景色を見た場合は、非選択的に情報を受け入れている。また、映画館のような環境を与えられた時や、小説を読む時、なるべく選択でない方法で、くまなく情報を摂取しようとしているのではないかと思う。もちろん、そういう場面においても、情報の摂取の個人の癖が出てしまうのだとは思う。
人間、自分に役立つ(と思う)情報だけを摂取しようとすると、どんどん考えが狭くなって行く。とはいえ、いつでも全てを摂取しようとすると時間がなくなって次の行動を取れなくなる。
だから、選択的に情報を摂取しても良いモードの時と、非選択的に情報を摂取するモードを自分の中に持ち、それらをうまく使い分けながら、効率的な情報収集をしたり視野を広げればいいのだと思う。
もっとも、非選択的な情報収集をただテレビを見るのに使うのは全然意味がないだろう。小説とか映画とか論文とかそういうのを読んだり、自分が興味のないものにとにかく触れて見るとか、そういうレベルではある程度意識的になっておいたほうがいい。
川本三郎「フィールド・オブ・イノセンス」その1
私の好きな著名人で、この本に強く影響を受けたと語る人が多いので買ってみた。しかし、今のところ絶版のようである。なお、解説は村上春樹。
フィールド・オブ・イノセンス―アメリカ文学の風景 (河出文庫)
- 作者: 川本三郎
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 1993/07
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300ページ中、まだ100ページしか読んでいないがこれはめちゃくちゃ面白い。アメリカの精神性が「無垢」を求める心にあるのと、西の大草原にあるとする。東海岸から西へ出て、そこに広がる大草原はヨーロッパ的な森とは全く違うもので、アメリカ人の精神性を特徴付けていて、余分な所有物を持って定住するのではなく、身軽にあちこちへと移住する「ホーボー」の生き方に象徴されているという。
個人的に面白いのはジョン・アーヴィングに関する2つの特徴の記述である。
まず一つは、それまでのアメリカ文学が女性を描くことが少なかったのに対し、彼の文学で女性がたくさん登場することにフェミニストが賛辞を送るが、それは違う、というものである。ジョン・アーヴィングは、「女性と共に過ごさざるを得ない男たち」を描いているのであり、登場人物たちの女性へのまなざしは消極的なものなのであるという。そして、そこに男の不器用さが描かれているのだと。だからそこでは男の弱さが描かれているのだと。
二つ目は、ジョン・アーヴィングの過剰な「誇張」である。ジョン・アーヴィングの物語があんなにも大部になるのは、大げさで長い登場人物たちの誇張した描写が多いからである。だが、もし物語を現実の通りに描こうとしても、例えば、悲劇を描いたとしても、それは現実のそれには絶対かなわないのである。だから、あり得ないような大げさな誇張を物語に取り入れることで世界を再構成し、見方を逆転させる。そうした大げさの誇張の中で、アーヴィングの物語には色々な悲劇が描かれるが、その誇張された表現の世界の中では悲劇も喜劇のようになり、楽天的な世界観を提示することができるのだという。
どちらの視点も大変面白いし、物語を作る上で、今でも大変役に立つ示唆だと感じる。
続きを読むのが楽しみである。
Awkward situationをどう切り抜けるか
EF English Liveの英会話で「気まずい状況をどう切り抜けるか」というお題で話し合った。例えば、年収を聞くことは不適切なことだが、それが不適切だということを知らずその質問をしてしまって場の空気がおかしくなったらどうするのか、という具合である。
ちなみに私は、イギリスでお椀を手で持って、中に入っていたミューズリーをグオーッと飲み込んでいってしまったら、周りから凝視され、しかし、何も指摘を受けなかった。この状態も少しではあるが、気まずい。
「変な質問や変な行動をしてしまった時にどうするか?」と聞かれて、「今のなんか変だった?」と聞くのがいいのかなぁと思ったが、他の人がそれにダイレクトに「あなたのこれがこう変でした」というのはちょっとやりづらいし、誰も指摘しないこともあるよなぁという話をした。
ある人は、「話を変える」「トイレに行くために席を立つ」などの方法を提示していた。
こういった状況を想定して会話をすると、どの文化圏にいても、みんな悩むことは似てるんだなぁと感じてほっこりする。