料理

イギリス人の知り合い家族の家で料理をご馳走になった時、「あなたは料理してる?」と聞かれて、「してない、コンビニのご飯ですませている」と言ったら、「えええええ???」みたいな反応を受けた。「でも、イギリスのコンビニのサンドイッチ、美味しいよ」というと、「サンドイッチも自分で作ればいいじゃん」と言われた。「栄養摂れないんじゃない?」と言われて、「サプリメントで摂ってるよ」というと、それにも唖然した表情だった。

彼らは皆、料理を作ることを楽しんでいるし、また、たしなみだと思っている。料理を作る時は家族みんなで作ったりする。「親と一緒に作らなかったの?」と聞かれたけど、私は親と一緒に料理は作ったことがない。そもそも親もそれほど料理を作ることがなかった。

それからちょっとして、今住んでるところで簡単な料理を作ってみた。TESCOというスーパーで豚のロインステーキ肉6枚が入ったものが3ポンド(今のレートで450円くらい)で売っていたのでそれを買って、ミックスベジタブルも買った。それでステーキと、茹でサラダを作った。美味しい。

それから、コンビニのサンドイッチを特別に美味しいとは感じなくなった。外でサンドイッチは買って食べることはあっても、家で食べることはなくなった。日々の満足感がすごく高まった。

以上のことは、「イギリスでは外食で温かい美味しい料理がなかなか安く食べられない」という、イギリスの特殊事情もあるかもしれない。また、「イギリスは料理の具材がとても安い」という事情もあるかもしれない。日本は外食で温かい料理を比較的安く食べられて、しかも美味しい。でも、最も大きいのは「みんな仕事から家に帰って料理を作るくらいの時間の余裕がある」ことじゃないかと思ってる。イギリスはやっぱり家で団欒するのが一番楽しく、それを妨げない範囲で仕事も楽しむ、という感じだと思う。キッチンの広さも、イギリスの家々のものは日本のものより圧倒的に広いが、これも、住環境を仕事よりも重視してるからじゃないかな。日本でもそのようなマインドが育って、もっとゆったりと生きることができればと思う。